自炊代行の著作権についての疑問点について詳しく丁寧に解説するサイト『自炊代行Q&A』

●●●裁断に関して●●●

【裁断済みの書籍は?】

裁断済みの書籍をネットオークションなどに出品する行為は、違法とする法的根拠がないと
いう解釈をされています。
裁断済みの書籍は出品者の所有物と考えられるため、現行法下ではこれらを譲渡する行為は
おそらく適法となります。
自分の所有物だからそれを売るのも自由、ということです。
著作権法には譲渡権という権利があります。
著作物を他人が勝手に譲渡することに制限はありますが、一度購入した正規流通品は転売
してもよいことになっています。
自分が購入した書籍を読み終えたあとに、ネットオークションで販売することは適法である
とされているので、その書籍を裁断して販売する行為も違法とは考えにくいでしょう。
音楽用のCDでも、購入後パソコンに読み込ませてからオリジナルを中古として販売する
行為は行われています。
これが書籍になっても、裁断されたからといって転売が違法になるとはいえません。
転売とは別の問題として、自炊行為が私的複製の条件を満たしていたか、またそのデータが
その後どう使われるかといった問題はありますが、書籍が裁断済みであろうとなかろうと、
それを所有者が売ることに関しては問題ないだろうとされています。
しかし、一冊の裁断本のスキャンと転売が何度でも繰り返されるようになれば、正規商品の
販売数への影響は少なくないでしょう。
今後裁判所が何らかの法律構成で、裁断本の反復流通は違法、と判断する可能性もあるかも
しれませんが、今のところは適法であるとされています。

【復元できなくても複製?】

自炊代行サービスでは書籍を裁断するので、本として元のように読めなくなってしまうから
複製行為にはならない、著作権法違反ではない、という意見もあります。
しかしこれは間違った考え方です。
スキャンするために裁断された書籍は本ではなくなる、という問題ではなく、裁断後でも
著作物であるかが問題となるのです。
裁断後も紙には著作物が載っているので、スキャンは複製権の侵害にあたります。
また著作権の侵害は複製に対して発生するので、スキャン後に裁断された書籍を破棄しても
関係なく著作権侵害となります。
複製物の合計数が変わらなければ良いということではないのです。